大阪マルチメディア放送株式会社

番組審議会

大阪マルチメディア放送株式会社 第五回放送番組審議委員会 議事録

開催日時
平成29年11月21日(火)午後14時~午後15時
開催場所
大阪市浪速区湊町一丁目3番1号
株式会社エフエム大阪 本社会議室
委員の出席
委員総数:5名
出席委員数:5名
出席委員:石井 誠、芝 勝徳、梅澤 幸平、田中 幸成、篠原 賢太郎
欠席委員:1名 田中 幸成
 
放送事業者側出席:2名
代表取締役社長 石井 博之
常務取締役 福田 一夫
議題
V-Lowマルチメディア放送による災害情報発信について報告・説明
議事概要
V-Lowマルチメディア放送を活用して兵庫県加古川市で取り組まれている、災害情報発信システム「V-ALERT®」の概要説明と、ヒトだけでなくモノへの放送を行うV-ALERTの、実際に放送された災害情報発信テストの内容について審議頂くこととなりました。
審議内容
事業者
本日は、V-Lowマルチメディア放送を活用した自治体による災害情報発信システム「V-ALERT®」での災害情報の放送について審議いただきます。
「V-ALERT®」は、今年度、兵庫県加古川市に全国で初めて導入されました。
先月22日の台風21号による暴風雨が近畿地方を襲った際には、加古川市の一部地域(土砂災害危険地域)に、「避難勧告」が、全国で初めて、V-Low放送電波によって放送されました。
自治体による一般住民への災害情報伝達といえば、自治体によって設備が建築され、放送される「防災行政無線」や、携帯キャリア(NTTドコモ、au、ソフトバンク)を利用したエリアメールなどがありますが、これらは、市(町、村)全域に、一斉に同じ情報が発信されるもので、受信した人によっては不必要な情報であることが多く、受信者に、その緊急性、重大性を常に意識させることが難しいものとなっています。
特に深夜の場合、その情報発信によって、関係のない地域の住民に不快な思いをさせないように配慮した結果、情報発信の遅れが生じ、本当に危険な地域に被害が発生するという悲劇が起こる場合もあります。
そういった問題を根本から解決できる災害情報発信システムが「V-ALERT®」です。
このシステムは、そ町名単位までエリアを細分化でき、必要な地域にのみ必要な情報を迅速に発信することが出来ます。
また、V-Lowマルチメディア放送は、ヒトだけでなくモノ(機械)も対象として実施される放送サービスとなります。
例えば避難所の鍵が収納されているボックスに対して緊急災害情報を放送し、その放送を受信したボックスは、避難者が中から鍵を取り出せるように、ボックスを解錠する、また、ボックスを解錠する仕組みと連動して避難経路の誘導電灯が点灯する、といったことも実現できるようになりました。
消防庁実証期間中である11月1日(水)に行われた「兵庫県南海トラフ地震津波一斉避難訓練」において、加古川市での訓練で、V-ALERT®の機能確認をさせていただきました。
今回資料としてご覧頂いた動画は、その訓練の一部抜粋となります。
緊急災害情報の放送や、今後ニーズが高まっていくとされるヒトとモノ(機械)への放送について、審議をお願い致します。

(映像視聴)
委員
避難経路の誘導等は停電時でも点灯するのですか?
事業者
避難所は停電時の対応をしておくことが求められております。この誘導等については、72時間の無停電装置が備わっているので、災害が起こって停電しても点灯します。
委員
災害時以外、鍵の保管ボックスは施錠されているのですか?
避難所の鍵を直接解錠しないのですか?
事業者
災害時以外は施錠されています。
災害情報を放送し、その放送を受信したボックスが、避難所開設担当者及び避難者がボックスから鍵を取り出せるように解錠する、といった仕組みになっております。
避難所の扉以外にも鉄製の門の解錠が必要となること・避難所の扉が複数あることなどの理由から、扉の鍵を直接解錠するのではなく、保管ボックスのみ解錠し、他の作業を人の手に委ねる事で効率化できると考えています。
また、保管ボックスの解錠のみの対応で良い為、鍵の形状に合わせた解錠システムの開発にかかるコスト削減に繋がり、他のニーズにも対応出来る仕組みとなっております。
委員
鍵の保管ボックスの解錠の仕組みを知らなければ実際に運用できないのでは?
事業者
保管ボックスの仕組みの周知や機器の機能確認の為に、11月1日(水)「兵庫県南海トラフ地震津波一斉避難訓練」の中で説明・実演致しました。
委員
保管ボックスの外観がシンプルで目立たないように感じます。
解錠されているか判別できるようになっているのでしょうか?
事業者
保管ボックスの上部に表示灯を設置しており、解錠時には「ボックス解錠中」と点灯するようになっております。
委員
災害情報を放送する時、テレビのように通常放送が中断されるのでは?
事業者
市の判断で指定地域のエリアコードを入力すれば、指定された地域の防災ラジオのみに災害情報放送が割込となるだけで、放送自体が中断されているのではありません。
また、災害情報放送は事前録音・文字をシステムにより記憶させる事が可能な為、事前に様々なパターンを記憶させ、その時の状況に合った放送を流す事が出来ます。
委員
スマートフォンにも同様の情報を流す事はできるのか?
事業者
スマートフォンのアプリを開発しており、ダウンロードして地域設定を行えば、対象地域の情報を受け取る事が可能です。別の地域に居る場合でも、設定した地域の災害情報放送を視聴可能です。
但し、現状では災害情報放送のみ視聴できるアプリとなっております。
また、これはインターネットを利用してのもので、放送ではありません。
委員
受信機の電波状況によって聴取が不安定にならないか?
マンションなどでは受信が難しいのではないか?
事業者
加古川市の場合、中継局があるので基本的に電波状況が良いエリアとなります。
他の自治体でも中継局を建設すれば、同条件で受信が出来ます。
マンションでは別途室内アンテナなどを設置しないと受信が難しいところもあります。
委員
アプリで受信される災害情報は通信扱いだが、最終的に通信で送信する事を前提に放送内容を作成しているのであれば、放送の範囲内として審議しても良いのでは?
事業者
アプリに災害情報を流す場合は、弊社の放送設備は使用せず、入力システムからクラウドシステムを介して実施されている為、編成権の外となり、審議対象になりません。
そのため、本日の審議内容は弊社の放送設備を使って自治体が放送する災害情報に限る形となります。
委員
災害時、役所自体が崩壊している場合の災害情報放送はどうなるのか?
事業者
V-ALERT®はクラウドを介したシステムのため、災害情報放送を決定する権限を持つ首長(市長など)がパソコンやスマートフォンなどからインターネットに接続できる環境であれば、ID・パスワードを使ってどこに居ても災害対策本部を設置でき、災害情報放送が可能です。
委員
災害時、市長や副市長などがどこに集合するか、どの程度の震度や津波のレベルの場合に放送を流すのか、対象エリアをどの範囲まで設定するのかなどを瞬時に判断する訓練、またはそういった仕組みなどに詳しいコンサルティングが必要なのでは?
事業者
入力システムや仕組みを更に練り上げて様々なパターンを作成し、災害に合った放送を瞬時に流せるように改良していく予定です。
委員
セキュリティ面について、デマやなりすましはどこまで判定できる?
事業者
放送内容を災害情報に限定して自治体と契約している事、災害情報放送は首長の決定が必要な事・放送内容には電子署名・タイムスタンプを施し、放送設備側で本物と判断できたものしか放送しない事などからセキュリティ面については担保されています。
委員
「鍵の解錠」以外の用途に使用することは可能でしょうか?
事業者
「鍵の解錠」と設定しているシステムコードを書き換えることで、他の様々なニーズに対応する事が可能です。
一例として「鍵の解錠」と連動して実施されている「誘導等の点灯」も同様のシステムを用いています。
委員
多言語放送には対応しているのでしょうか?
事業者
事前に言語を記憶させ、利用者が対象言語を選択すればその言語で放送可能です。
また、デジタルサイネージでも放送が可能なため、将来的に観光客の対応にも活用できると考えています。
事業者
電波利用の新しい形として、他の地域にも広げていく為にも、災害情報の作成基準になる番組作成指針を作り、その指針に則って改めて審議して頂きたいと考えています。
また、紙面メディアにも取り上げてもらい、広めて行きたいと考えております。

そして、年々進むデジタル化に対応し「電波利用の新しい形」として、1つの事例が出来ると一気に広まって行く可能性があるので、色々なものに興味を持って次世代に備えたいと考えています。
そのためには多方面からのアイデアが必要になるので、今後様々な企業と垣根を越えて協力し、日に日に変わっていくニーズやユーザーに対応していきたいと考えています。
今後ともよろしくお願い致します。
 
以上